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セミナー開催報告【地域共生型再エネ導入、FIP制度・NON FITビジネスの最新動向セミナー】
開催方法:会場及びオンデマンド配信
R5年10月13日(金)にビックパレットふくしま プレゼンテーションルームにて開催しました。
当日の講演内容は、R5年11月1日(水)~11月19日(日)オンデマンド配信(録画配信 YouTube)しました。
【受講者の感想(一部)】
「地域の活性化に向けた再エネの価値や過去から現在までの発電事業動向を理解できました。」
「再エネ業界の最新動向について学ぶことができました。」
■1「『地域共生型再エネの導入による地域活性化について」
講師:東京大学先端科学技術研究センター 連携研究員 谷口 信雄 氏
【主な講演内容】
・地域共生型再エネという言葉は、「2050年カーボンニュートラル宣言」(2020年10月26日)をきっかけに策定
された「地域脱炭素のロードマップ」において、“地域共生・地域裨益型再エネ”が打ち出されたことが由来で
あり地域が主役になり、地域と共生し、地域に裨益する再エネ事業が全国各地で展開され、地域脱炭素の主役
として貢献していることを一般化していくことを目指すもの。
・「地域への裨益」とは、事業の収益が地域にとどまるようにすることであり、これが重要。
・基盤的施策の1つに、温対法を活用した地域共生・裨益型再エネ促進として、促進区域を設定し、区域におて
費用効率的で経済活性化や防災など地域の課題解決にも資する再エネ事業を普及させることがある。
・個別分野の施策として、地域共生・裨益型の優良再エネの顕彰、地域再エネの地産地消/面的利用の推進、自治
体主導での再エネ電気・設備調達の共同購入やリバースオークションなどがある。
・脱炭素の基盤となる重点対策の創意工夫事例として、匝瑳メガソーラーシェアリング発電所などがある。
・地域共生・裨益型の優良再エネ顕彰は事例集が出ており、再エネ事業支援ガイドブックにも事例が掲載されてい
るので、今後、取組を行っていく上で役立つものと思われる。
■2「GX時代における再生可能エネルギー事業の最新動向」
講師:森・濱田松本法律事務所 弁護士 野間 裕亘 氏
【主な講演内容】
1.再生可能エネルギーを巡る事業環境
①カーボンニュートラルとグリーントランスフォーメーション
気候変動問題が世界的に喫緊の課題と認識されるなか、カーボンニュートラル(CN)とグリーントランスフォー
メーション(GX)に注目が集まる。
②CN/GXと再生可能エネルギー
脱炭素電源である再エネはCN/GX達成のカギ。
③再生可能エネルギー事業の構造転換
CN/GXに向けて再エネの重要性がいっそう高まるなか、再エネ事業は複雑化・高度化する一方で、ビジネス
チャンスも広がっている。
2.再生可能エネルギーの近時のトピック
①FIP制度
再エネ法制の変化:FIT制度によるマーケットリスクが排除された手厚い保護からFIP制度による市場連動型
の補助政策へ。
②環境価値取引(非化石証書等)
環境価値への関心:気候変動問題が世界的に喫緊の課題と認識されるなか電気についても発電に伴いCO2を
排出しないという環境価値に関心が集まる。
CNに向けて環境価値に関する法制度や民間取組で利用するための環境価値取引に関する制度整備が進行中
(非化石証書、グリーン電力証書、J-クレジット)。
③コーポレートPPA
需要家が発電事業者から直接再エネ電力を調達する電力購入契約。
電気・環境価値を長期に亘り安定的に調達可能、長期固定価格の設定により価格変動リスクをヘッジできる
等のメリットがある。